療養者と家族が在宅で安全に安心して療養生活を送るためには、継続した医療、看護が必要であるとともに医師、薬剤師、ケアマネージャーなどとのチーム医療の実施が欠かせません。特に、現在では、在宅において点滴注射を実施するなど高度な知識や技術を伴う薬物療法を実施することも少なくないため、看護者はチームの一員として責任を持って看護の活動を担っていかなければなりません。
在宅で点滴注射を実施する場合、点滴注射について主治医からその必要性、注意点、投与薬剤、投与量、方法などを療養者に十分説明されなければなりません。訪問看護師も十分な情報把握をしておく必要があります。
また、点滴注射を実施する看護師は、療養者の病状の把握や身体状況の観察に務めるとともに、終了日および必要を認めた場合には主治医への連絡を行います。容態の異変時の場合、主治医には速やかに対応します。このように、在宅療養者に対し安全に点滴注射を実施するためには、特に看護師と医師との連絡は必要不可欠です。
さらに、在宅療養者および家族の薬剤管理に関して援助をしているのは、医師や看護師のみでなく、薬剤師も参加していることが多いです。薬剤師は、当該保険医療機関の医師および療養者の同意を得て、薬剤の保管状況、服薬状況、重複薬剤の有無などを薬学的な観点から把握し、指導を行います。薬剤師が把握する内容は、看護師と重なる部分が多く、互いに連携しながら薬剤管理の援助を行うことが必要です。
通常行われる基本的な診療行為にかかる費用を、まとめて支払うのが基本診療料です。これは診察料と入院料に分類され、さらに前者は初診料と再診料に分けることができます。
病気やけがで初めて病院を訪れ、病院の受付で診療申し込みに氏名や症状などを記入して、保険証を提出して、医師の診察を受けることを初診といいます。初診の際に算定される診察料が初診料で、問診、カルテ作成、簡単な診察や検査の料金です。ただし、患者が自分から受診をやめて1ヶ月が経過すると、同じ病院を同じ病名で受診しても再び初診料が算定されます。
初診料には、乳幼児、時間外、深夜などの加算があります。6歳児未満の乳幼児の諸真意は75点が加算されて345点となります。次に、診療時間以外の場合、診療時間外85点、休日250点、深夜480点がそれぞれ加算なれます。
そのほか、同じ病院で同じ日に別の病気やけがで別の診療を受診した場合には、2つ目の診療科に限り、135点が加算されます。その場合は時間外加算など、他の加算は算定されません。
2回目以降に受診したときの診察料は再診料といいます。患者本人ではなく、家族が相談に行った場合や電話で相談した場合でも再診とみなされます。また、同じ日に2つ以上の診療科を再診した場合には、その都度算定されます。忠志、2つ以上の病気やけがで同時に再診した場合は1日1回の算定となります。
また、再診料には2008年4月から導入された外来管理加算があります。これは外来患者に対して、診療報酬のかかるリハビリテーション、麻酔、手術、放射線治療などを行わず、計画的な医学管理を行った場合に加算されます。丁寧な問診と診察を行い、得られた所見に基づく医学的判断と病状や療養生活上の注意点などを説明・指導することが要件となっています。
6ヵ月以上にわたって肝機能障害が持続している場合を慢性肝炎といい、急性野茂に比べて、発症者はずっと少ない病気ですが、数年間から数十年間も続くことがあります。
アルコールや自己免疫などによる肝炎が慢性化するケースもありますが、多くはB型もしくはC型の肝炎ウイルスが原因となっています。急性肝炎が慢性化する場合と、ウイルスに感染しながら発病しなかった人(無症候性キャリア)が発病する場合があります。
慢性肝炎はその多くが自覚症状はありませんが、食欲不振、全身の倦怠感、吐き気・嘔吐、みぞおち周辺の不快感、黄疸などが見られることもあります。
診断に際してはAST・ALT(GOT・GPT)を繰り返して調べ、3ヶ月以上にわたって100〜200IU/l前後の異常値が続くと慢性肝炎が疑われます。また、HBs抗原・抗体やHCV抗体などの検査で、原因ウイルスを調べます。確定診断には肝生検が必要となります。
ASTとALTは、健診をはじめ一般的に広く行われていますが、そのほか肝臓の病気を調べるものとしては、アルコール性肝障害に敏感なガンマGTP、LAPなどの酵素を調べる検査が有名です。肝臓は再生力が高い臓器ですが、飲みすぎには注意しましょう。
日本人の死因の第3位となっている脳卒中。その4分の1は心臓などで発生した血栓が脳動脈に達して、血管をふさいでしまう脳塞栓症とされています。この脳塞栓症に対する新たな治療器具「Merciリトリーバルシステム」が新たに承認されました。
これは血管内の血栓を螺旋状のワイヤーに絡め取って回収する器具で、病院搬送までに時間を要し、発祥から3時間以内の投与が有効とされている血栓溶解剤(t-PA)による治療が適用されなかった患者さんに使用されます。
Merciは現在第3世代となりますが、アメリカでは第1世代が2001年から使用されており、2004年には米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得、これまでに1万2000人以上の患者がこの治療を受けています。日本でも今回、6年遅れで承認されたわけですが、これでも早いほうなのです。
新薬の審査期間の長期化、治験を取り巻く環境の不整備などによって日本国内における薬の承認海外に比べて遅れる「ドラッグラグ」は有名ですが、医療機器の分野でも何年ものタイムラグを経て承認される「デバイスラグ」も近年はマスコミ等で取り上げられるようになってきました。
実際、いま日本で使用されている医療機器の数は欧米に比べると半分にしか過ぎません。新しい機器の導入で治療の選択肢が広がり、患者が一命を取り留める、あるいはQOL(生活の質)が格段に向上するにも関わらず、です。治療の効率化や入院日数の短縮化などで医療費削減に繋がることも多いのです。
そこで厚生労働省は、2006年から「ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会」を立ち上げました。関係学会等から要望があった危機について優先度を検討し、早期導入の妥当なものについては優先審査等で対応しています。
私たちの体は生まれつき備わっている「免疫力」によって守られていますが、年齢とともに低下していきます。加齢とともに「疲れやすくなった」、「若い頃に比べて風邪が長引く」となるのはこのためです。ただの風邪だと思っていたのに、こじらせて肺炎になってしまったなど、思い当たることはありませんか?もしそうならあなたも免疫力が低下しているかもしれません。
白血球やリンパ球など、体には様々な免疫機能が備わっていますが、中でも最大の免疫器官が腸で、全体の70%近くの免疫機能を担っているとも言われています。というのも、腸は口から入った食べ物が吸収される場所。食べ物にウィルスがいる場合にそのウィルスまで吸収することの内容に。免疫力が高くなっているのです。つまり、免疫力には腸の状態すなわち腸内環境が大きく関わっているということです。若さや健康を維持するには腸内環境の改善が欠かせません。
この腸内環境のカギを握っているのが、体内の酵素の量です。酵素は元々加齢とともに減っていくのですが、加えて、お酒やタバコの常用、食品添加物を含んだ食事、ストレスの多い生活環境などで大量に消費され、腸内環境の悪化が加速します。
酵素はデリケートな物質で、熱に弱く、すぐに壊れてしまいます。したがって、加熱処理された食品からは摂ることができず、また農薬や化学肥料を使用する近代農法では、栄養素の量が昔と比べて減っているのも原因と考えられています。医師臨床研修マッチングの結果は東京医科歯科大学と東京医療センターが大学病院、市中病院のトップを占めています。
病院の中では、医師や看護師のほかにも実に多くの職種の人が働いており、それぞれの専門分野を持っています。ここではチーム医療を支えている主な職種を紹介したいと思います。
薬剤師…医師の処方に従って薬剤の調合・払い出しを行い、正しい患者さんに薬剤投与されるように、気を配っています。薬剤師が病棟に出て、患者さんへ直接服薬指導を行なう病院も増えているため、患者さんの情報を看護師から伝えることもあります。
検査技師…血液や尿、分泌物などの検体がある検査のほかに、呼吸機能や心電図などの生理機能検査も行います。病院によっては、入院患者さんの緊急以外の採血は、検査技師が介入しているところもあります。
放射線技師…X線やCT、MRIなどの検査だけではなく、放射線を用いた透視下での治療も行います。看護師は患者さんに事前に説明したり、治療・検査後のフォローが必要になるので、放射線技師との連携は密に行います。
臨床工学士…各種モニターや人工呼吸器、点滴のポンプ類、透析機器など、進化し増え続ける医療機器を管理し、取り扱い方法のアドバイスを行います。
リハビリテーション部門…基本動作の能力回復を図る(理学療法士)、レクリエーションなどを利用して精神や身体の昨日医事・改善を行う(作業療法士)、言語障害のリハビリを行う(言語聴覚士)があります。
栄養士…入院患者さんの献立作成や、栄養指導を行います。特に糖尿病などの患者さんは、自身の栄養管理が重要なので、管理栄養士は看護師との連携により、患者さんをサポートします。
受精卵が子宮内膜に着床し、やがて胎盤になる絨毛という組織ができると、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)というホルモンが分泌されます。そこでhCGと結合する抗体が入った検査キットに尿をかけて、抗原となるhCGが含まれている(陽性)かどうかを調べるのが、妊娠反応の検査です。
hCGは、受精卵が着床してから3〜4日ほどで尿に出始めるので、早ければ次ぎの月経が始まる予定の数日前から反応することもあります。しかし、確実に反応が出るのは排卵・受精から3週間後くらいからです。
したがって、妊娠反応の検査は、予定日から1週間たっても月経が来なかったら受けるようにすると確実です。月経不順のために次ぎの月経が予測できないときは、心当たりのある性交渉の日を排卵日と考えて、そこから3週間後と考えるとよいでしょう。
妊娠反応の結果、陽性であれば妊娠していると考えられますが、hcgを産生する絨毛性腫瘍や子宮内にぶどう状のものができる胞状奇胎などでも陽性反応ができることがあります。子宮外妊娠や切迫流産の場合は、反応が弱いこともあります。
10人に1人が不妊と言われるなか、女性の原因ではクラミジアなどの性感染症に注意が必要です。病院での検査が一番ですが、時間のない方は自宅で行える性病の検査がお勧めです。市販の検査薬で妊娠の可能性があることがわかったら、必ず産婦人科医の診療を受けるようにしましょう。
医薬品の効能効果をもたらす作用を「主作用」といいますが、逆に効能効果ではない、期待されない作用のことを「副作用」といいます。そういう意味では、どんな医薬品にも副作用はあるのですが、それが症状として現われたり、知らず知らずのうちに体に害を及ぼす確率は低いのです。
例えば、花粉症で抗アレルギー剤を使用した場合、抗ヒスタミン作用の強い薬ほど効果は期待できますが、眠気という副作用は発現しやすくなります。
しかし、花粉症自体、鼻水や鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなどさまざまな症状が出て、頭もボーっとなってきます。これらの症状と眠気という副作用のどちらかがその患者にとってつらいかによって、薬剤の選択を考えるとよいでしょう。
また、漢方薬は副作用がない、と誤解する方も多いですが、漢方薬でも副作用はあります。ジオウを含む漢方薬では胃の弱い患者さんの場合、胃の不快感が現われます。またカンゾウを含むものでは、血圧の上昇や低カリウム血症などが起こることがあります。
副作用のタイプは大きく2つに分けらます。1つは鼻水の薬に対する眠気や口の渇き、胃の痛みを抑える薬の眼圧上昇、前立腺肥大の増強などです。これらは薬の作用で効果も生まれると同時に、効果とは別の作用も考えられる「予期できる副作用」です。この場合、調剤薬局 薬剤師は患者さんに事前に注意を促したり、禁忌、慎重投与の場合はよく話を聞き、場合によっては疑義照会も必要です。
もうひとつは、発疹やショックのような「予期できない副作用」です。これは患者さんの体がその医薬品に必要以上に反応して起こったもので、「過敏症」といい、誰にでも起きる可能性があります。
高血圧症と糖尿病、それに脂質異常症などを総称して生活習慣病と言いますが、広義的にはがん、虚血性心疾患、脳血管障害、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、骨粗鬆症、消化器性潰瘍など、長年の生活習慣が発症に深く関係している疾患も含まれます。
かつては加齢に伴うものと考えられていたために成人病と呼ばれていましたが、生活習慣が深く関係していることが明らかになったため、現在の名称に変更されました。
この疾患の大きな特徴として、その多くが自覚症状のないままに進行することが挙げられます。このため治療は、自覚症状の緩和ではなく、病気から生じる合併症の予防がポイントになります。
がん、心疾患、脳血管疾患が日本人の死因のベスト3となっていますが、この全てが生活習慣病であるといえるため、全死亡者数の半数以上を占めていることになります。
心身症や胃・十二指腸潰瘍など病気を心と体の両面から治療を進めていく心療内科。皮膚科を受診した円形脱毛症の患者さんでも、こちらの科を勧められることもあります。
このあたりは精神科と混同されやすいのですが、心の問題が体の症状となって現われる場合は心療内科、不眠やうつなどの精神症状が現われる場合には精神科を受診することになります。
前者では、その症状がほかの病気が原因で出ているのか、心の問題なのかを判断するために、血液検査やレントゲン検査を行って、身体的診察とともに心に関する診察を両面から行います。
精神化には抵抗があるという患者さんも多いので、その意を汲んで、精神科医が心療内科を標榜していることもあります。
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